Warp Japan Tokyo Digital Agency
Awwwards Tokyoレポート:クリエイティビティとユニバーサリティ
Event
2021.08.30クリエイティブを如何に"生きている"ものにするか
1日目のトークでSHIFT BRAIN 鈴木さんのトークが、デザイン・ものを作る上でのプロセスや考え方、マインドセットなど・・・明日から自分に問いかけていきたくなる内容でとても勉強になりました。
“魂を失わずにデザイナーを続ける方法”というタイトルでしたが、同じく1日目のUenoのDavidさんのトークにあった”OrderだけでなくKhaosを取り入れたVillanなデザインを”というメッセージに通ずるものを感じます。
“デザインをただセオリーに沿っただけのものにせずに、パーソナリティやストーリーを与えることがクリエイティブには必要である。”
というポイントは、上記であげた鈴木さん、Davidさんのトークだけでなく今回のawwwardsで何度も耳にしたフレーズかな・・・と。
1日目の1つ目のトークを飾ったDogstudioのHenryさんのトークで引用されていた”People hear statistic but, they feel stories.(人は統計に耳を傾けるが、彼らは物語を感じるのだ。)”というクオートが今でも印象に残っています。
個人的見解ですが、「今の時代が、”正しい”や”相応しい”だけよりも作り手の思いや個性を求めているからこそ、業界の最前線にいるスピーカー達からこの言葉が出るんじゃないか」と考えています。
確かに、年々ストーリーを感じない物に手が伸びなくなっている感覚は私自身も一消費者として感じていることかもしれない・・・。
自分たちにできるストーリーテリングってなんだろう、と一歩立ち止まって考えるべきなのかもしれないですね。人によって中身も違えば発信の仕方も違くて、確固たる答えを見出すのは難しいですが・・・。
”何故合理性を飛び越えて人は心を動かされるのか“
さて、鈴木さんのトークの内容に戻りましょう!
“なぜ良いものは言語を超えて心を動かすのか”
例えば映画を観た時、トイストーリーが大人にも子供にも面白いことや何十年も前に作られた名作が今も変わらずに人々に愛され続けていることに疑問はないでしょうか?
鈴木さんが当時勉強していた経済学の理論だと“人は合理的にしか選択しない。”ことが定説でした。(今では行動経済学の視点も認知されて状況が変わっているとのこと。)
しかし、映画の例を見るに私たちは明らかに合理的でない選択も行なっているように見える。例えば好きな映画のTシャツが売られていたら買うかもしれない。それは果たして合理的な判断だけに基いた購買なのだろうか?
映画を例に、”何故合理性を飛び越えて人は心を動かされるのか“を考えたときに3つの要素が浮かび上がってくる。
『映画での気づき』(後で登場するので覚えておいてね。)
・理性を超える beyond the reason - QUALITY
・国を超える beyond the broader - VISUAL
・時を超える beyond the time - TIME